アラサー女の二死満塁ブログ

ピンチでもありチャンスでもある

不妊治療 体外受精①卵子がんばれ編

医師から指定された日に来院。30分早く着いてしまった。

待つだろうなと覚悟を決めて、診察券を受付機に通す。採血フロアに向かえと印字されている。

 

フロア移動。採血コーナーに私の受付番号が表示されている。

えっ!もう血ィ抜いてくれんの!?すご!システム!すご!

受付、即、採血。わかりやすい。

一日500人くらい来院するらしいからこの人数こなすにはこうなるか。すごいぜ最後の砦。


しかし採血結果が出るまでは時間がかかる。結局2時間くらい待ったのち、医師からの説明。


「血液からわかる今現在の数値では、成熟した卵子とは言えません。明日もう一度血液検査に来てください。」


明日来いだと…??明日も仕事なんだが…?


「明日の数値がよければ、その2日後に採卵します。再検査の方用の予約枠で予約しておきますね、時間は7:30です」


早朝すぎんか…?何時に起きるねんわたし


「数値によっては明日急遽採卵になるかもしれないから、一日休みを取ってください」


検査だけやって出勤、もアカンのか!ぎええ!


しかし「さもなくば死ね」と言われたくない私は医師に「わかりました」と告げ、会計待ちの間に店長に明日休みを取りたい旨の連絡をした。お店のみんなごめん。申し訳なくてすでに吐きそう。


翌日再検査になったため会計はなし。

重い足取りで帰宅した。

 


翌日、再診。

数値はじゅうぶん。

「明日の午後採卵します」


あ…明日…?2日後ではないのか…?

明日は仕事なんですけど…お休みは(前もって相談したうえでなんとか)明後日に取ったんですけど…

しかし「さもなくば(略)」と言われたくないので、また店長に連絡。もうすでにいやだ…申し訳なさすぎて消えたい…

 


医師との面談のあと、看護師から採卵前日・当日についての説明。

点鼻薬を処方された。排卵時間のコントロールのためらしい。

健康体人生、無論はじめての点鼻薬である。

看護師の指導を受け、目の前でキメる。右・左・右と3プッシュ。「上手です」と褒められる。特技に点鼻薬って書こうかな、今後。

鼻から口へ流れてくる。苦い。


座薬も処方された。ボルタレンだ。

本来痛み止めに使用するものだが、意外な効果として、卵胞の壁を厚くし不意の排卵を防ぐそうだ。気づいたひとすごいな。

18時・24時・翌朝9時にズキュンせよとのこと。忘れそう。


当日はネイルだめ。酸素濃度計が反応しなくなるため。

リップ、チークもだめ。肌の血の気を見るため。

手術と同じと考えてください、と。

受けたことないんすよ手術…と思いながら「承知しました(キリッ)」と返事した。

 

夫にも ことの顛末を説明した。

仕事を休むことや長時間の通院、投薬、体への負担について労ってくれた。いいやつだ。

座薬を忘れないように。彼もきちんと投薬できてるか心配だろうから終わり次第随時LINEで知らせてあげよう。

「座薬がログインしました🍑」

 

スベリました。

 

 

採卵当日。

採精を夫にお願いしてある。射出してから2時間以内に提出せよとクリニックからのお達しだ。

新宿までドアトゥードア最短1.25時間。制限時間カツカツである。ミッションインポッシブルのBGMが聞こえそう。

出発時間ギリギリで採精する必要があったので、平日だったが夫は午前休を取ってくれた。ありがとう夫よ。

 

出発時間直前。

夫から精子が入ったカップを預かる。

(神妙な顔で寝室から出てきたのが印象的だった)

カップをタオルを巻いて保温バッグに入れ、温度変化を防ぐ。

そのまますぐに埼玉から新宿へ向かう。

 

まさか私が精子をカバンに入れて運んでいるなんて、この車両に乗り合わせたひと誰も思わないだろう。

今「カバンの中身見せてください!」的なモデルがよく突撃されるやつに遭ったら万事休すだ。私がカリスマモデルなら若い女子の間でカバンに精子を入れるのが流行ってしまう。ハッシュタグ「カバンの中身」界隈がざわついてしまうぞ。

 


埼玉と東京の境を越えたくらいから、このような平和な思考はできなくなってくる。急に不安に襲われる。

体質がポンコツっぽいことはわかったが、卵子の質も悪かったらどうしよう。

そもそも採れなかったら?メンタル大丈夫そ?

 


いやいや、いま不安になったところでいきなり卵子が育つわけじゃない。ぐだぐだ考えても質が良くなることはない。やめよ。無事にクリニックに到着して精子を提出することだけ考えよう。

 

採卵編に続く