アラサー女の二死満塁ブログ

ピンチでもありチャンスでもある

涙の河を泳ぎきって

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美容師のころから
ファッションに苦手意識がありまして

 

とはいえ、興味はあるし
理想のスタイルも多少はあった。
が、いかんせんお金がなくて
欲しいものも買えないし
いいものをたまに買えても
へたっぴ故にカラー剤で汚して
すぐダメにするし。
安い服買っても、なんだか野暮ったい。

 

そもそも田舎から東京に出てきたという
コンプレックスから
自分に自信なんて1ミリもない。
好きじゃない自分が
好きじゃない服きて
仕事も一進一退で
また自分のことを嫌いになって。


上手くいかないことを
周りのせいばっかりにしていたなあ。
今思えばとんでもない被害者意識だった。

 

 

結婚して、仕事もかえて
自分のこと多少は許せるようになってからも
お洋服は苦手なままだった。

 

変わったきっかけってなんだったろう。
たぶん夫と服を見に行ったときか?

 

今までの私は身長(161cm)に合わせて
思考停止でMサイズを選び
試着もせずに買っていた。

 

が、夫はちゃんと試着をする人で
あーだこーだ言いながら悩む。
その内容について私は
気にも留めていなかった。

 

どんな展開だったかは
そうそう思い出せないが、
私が試着する番になった。

 

いつもどおりMサイズを掴み
トップスを着替えてカーテンを開け
夫の意見を伺った。

 

 

「あれ、肩が合ってないね。」

 

 

カタ?アッテナイ?
ドウイウコト?

 

 

着れてるんだけども。
問題ないけども。
肩??

 

ささーっとひとつ小さいサイズを
持ってきてくれた。

 

えっ
これは低身長の方が着るものでは?
ピチピチになってしまうで?

 

 

のどまで出かかったことばを
ぐっと飲み込んで
(まだ関係性も浅かったため)
持ってきてくれた方に着替える。

 

 

あれ?思ったより小さくないかも?
つんつるてんになるかと思ったのに。

 

 

「ああ、こっちの方がシュッとしてるね」

 

 

へえええええ!
そうなん!?シュッとしてる!?
(シュッとしてる、は関西ではとてもいい褒め言葉です)

 

 

四半世紀弱生きてて
最もショックをうけたことの
ひとつだった。

 

 

私、サイズ感ミスってたんや…。

 

 

それからというもの、
いままでの服はほとんどすべて
脳死Mサイズだったため、
少しずーつ買い直していった。

 

自分を好きになれるようになるにつれ
己のパーツも愛せるようになり、
お気に入りパーツをシュッとみせてくれる
お洋服を選ぶようになった。

 

こうして、苦手意識は

ほんのすこーしだけ薄れている。

 

大人になるにつれ、次は
「年相応」という呪いを
自分にかけて悩み始めてしまったけど、
(今はクソ食らえと思っているが)
前よりは楽しい。

 

真似っこしたい雑誌が見つかったので

夫と一緒に読みながらキャアキャアいうのが

とてもいい時間になっている。

 

プリズム/YUKI